法人成りで建設業許可を引き継ぐ承継認可
個人で受けた建設業許可を、許可番号を変えずに法人へ引き継ぐ手続きです。事業譲渡の効力が発生する日より前に認可を受ける必要があり、申請の期限は府県ごとに決まっています。
大阪・兵庫・京都・奈良対応
承継認可とは
個人事業として受けた建設業許可は、会社を設立しても法人には移りません。承継認可は、個人事業主から法人への事業譲渡について、あらかじめ行政庁の認可を受けることで、譲渡の日に法人が建設業者としての地位を引き継ぐ制度です(建設業法第17条の2。令和2年10月開始)。
- 許可番号:許可を持たない法人が引き継ぐ場合、個人の許可番号が引き継がれます。
- 許可の有効期間:承継の日の翌日から5年間です。
- 認可は事業譲渡の効力が発生する日より前に受ける必要があります。承継のあとにさかのぼって認可を受けることはできません。
制度の概要は大阪府「認可申請の手引き」をご参照ください。
新規申請との選び方
新規申請は、通常の許可申請と同じ手続きで進められます。法人の許可が出るまで、許可が必要な工事を請け負えない期間があり、許可番号は新しくなります。
承継認可は、許可番号を引き継ぎ、許可が途切れる期間をつくらずに法人へ移れます。事業譲渡の効力が発生する日より前に認可を受ける必要があり、申請の期限は府県ごとに決まっています。
当事務所では、状況を伺ったうえで、新規申請を基本にご提案しています。許可番号を維持したい場合や、審査期間中にも許可が必要な工事の契約予定がある場合は、承継認可をあわせて検討します。
会社設立の準備と法人での許可取得は、建設業の法人成りと建設業許可でご案内しています。
認可を受けるための条件
- 個人が受けている許可の全部を引き継ぐこと。一部の業種だけの承継はできません。引き継がない業種は事前に廃業の手続きが必要です。
- 法人が、引き継ぐ建設業の許可要件を満たしていること。
- 個人事業主と法人との間の事業譲渡契約書があること。
- 事業譲渡の効力発生日が、許可の有効期間内であること(大阪府)。
許可の内容、法人の役員・技術者の状況、譲渡契約書を確認します。通常の許可要件は新規申請ページをご覧ください。
申請の時期と流れ
事前相談
現在の許可と有効期限、法人の設立状況、事業譲渡の予定日を確認し、行政庁への事前相談を準備します。法人を設立する時期を含む日程も、事前相談で確認します。
認可申請
必要な書類をそろえ、許可行政庁へ認可申請を行います。申請期限は府県ごとに異なります。
認可
事業譲渡の効力が発生する日より前に認可を受ける必要があります。認可を受ける前に事業譲渡を実行すると、この制度で許可を引き継ぐことはできません。
事業譲渡の効力発生(承継の日)
事業譲渡の効力発生日に、法人が建設業者としての地位を引き継ぎます。
認可後の書類提出
認可後に提出する書類には期限があります。行政庁の案内に沿って必要書類と提出期限を確認し、提出します。
大阪府では、認可申請中に業種追加・般特新規の申請はできません。大阪府の認可手引き(FAQ Q7)で案内されています。大阪府の承継認可はJCIPの対象外です。電子申請の対象手続きはJCIP電子申請ページをご覧ください。
府県ごとの申請期限と手数料
大阪府・兵庫県・京都府・奈良県に対応しています。下の表は、各府県が申請窓口となる場合の法人成りに伴う事業譲渡認可の案内です。
| 府県・手引き | 申請の期限 | 事前相談 | 行政庁の手数料 |
|---|---|---|---|
| 大阪府の手引き | 効力発生日の30日前まで。45日前までの受付を推奨 | 事前相談のうえ申請。遅くとも2か月前が目安 | かかりません |
| 兵庫県の手引き | 「効力発生日より45日前(土・日・祝を除く。)」まで | 申請の前に事前相談 | 無料 |
| 京都府の手引き | 事業承継等の日の3か月前から30日前まで | 余裕をもって事前に土木事務所へ相談 | 不要 |
| 奈良県の手引き | 承継予定日の30日前まで | 事前相談のうえ申請 | 不要 |
京都府・奈良県では、期限を過ぎると認可申請は受け付けられません。書類の準備と事前相談に必要な時間も考えて日程を組みます。
営業所の所在などによっては国土交通大臣の認可となり、窓口は地方整備局になります。申請先は現在の許可と、法人の営業所の予定をもとに確認します。
行政庁の申請手数料がかからないことと、当事務所の申請報酬がかかることは別です。
経営事項審査を受けている場合
経営事項審査を受けている場合は、建設業許可の承継に加えて、経営事項審査上の取扱いを確認する必要があります。大阪府・奈良県の手引きでは、事前に相談するよう案内されています。当事務所では、現在の受審状況や法人化の予定を伺い、行政庁への相談を含めて進めます。
会社の内容や事業譲渡の日程を決める前に、受審状況をお知らせください。
当事務所の支援内容と担当範囲
- 事前相談の準備
- 認可申請書類の作成と提出
- 認可後の書類提出
会社の設立が必要な場合は、会社設立の準備と専門家の担当範囲をご覧ください。定款の作成は当事務所、設立登記の申請は連携する司法書士が行います。事業譲渡に伴う税務は、税理士に個別にご相談いただきます。司法書士・税理士・社会保険労務士の報酬は当事務所の報酬に含まれず、各専門家から別途ご案内します。
| 手続き | 担当 |
|---|---|
| 事前相談の準備、認可申請書類の作成・提出、認可後の書類提出 | 当事務所 |
| 設立登記の申請 | 連携する司法書士 |
| 事業譲渡に伴う税務のご相談 | 税理士(個別にご相談) |
| 社会保険・労働保険の手続き | 社会保険労務士(個別にご相談) |
CCUSの事業者登録がある方は、法人成りに伴うCCUS事業者情報の変更もご相談いただけます。産廃収集運搬業も営む場合は、産業廃棄物収集運搬業許可の手続きもあわせて伺います。
費用
| 手続き | 報酬額(税込) | 料金表 |
|---|---|---|
| 建設業承継認可申請(法人成・知事許可) | 165,000円〜 | 建設業知事許可の料金 |
証明書取得等の実費は別途です。会社設立の費用は含まれません。法人成り・会社設立のご案内と会社設立の料金表をご覧ください。大臣認可となる場合は、申請先と業務範囲を確認して費用をご案内します。
よくあるご質問
会社を設立済みでも、承継認可は使えますか
会社を設立済みでも、事業譲渡の効力が発生する前で、要件を満たせば検討できます。すでに事業譲渡を実行した場合は、さかのぼって認可を受けることはできません。
許可番号は変わりますか
建設業許可を持たない法人へ引き継ぐ場合は、個人の許可番号が引き継がれます。法人がすでに建設業許可を持っている場合は、取扱いを個別に確認します。
認可の申請に手数料はかかりますか
このページで確認した大阪府・兵庫県・京都府・奈良県の承継認可では、行政庁の申請手数料はかかりません。当事務所の申請報酬と会社設立の費用、証明書等の実費は別です。
いつまでに申請すればよいですか
府県ごとに異なります。大阪府は効力発生日の30日前まで(45日前までの受付を推奨)、兵庫県は「効力発生日より45日前(土・日・祝を除く。)」まで、京都府が申請窓口となる場合は事業承継等の日の3か月前から30日前まで、奈良県は承継予定日の30日前までです。事前相談と書類の準備が必要なため、予定日が決まる前からご相談ください。
個人の廃業届は必要ですか
大阪府では、全部の許可を承継する場合、個人の廃業届は不要です。承継しない業種がある場合には、事前にその業種の一部廃業の手続きが必要です。
一部の業種だけ引き継げますか
一部の業種だけを選んで承継することはできません。引き継がない業種がある場合は、事前にその業種の廃業手続きを行い、残った許可の全部を承継する方法を検討します。
認可申請中に業種追加はできますか
大阪府では、認可申請中に業種追加・般特新規の申請はできません。ほかの申請も予定している場合は、順序と日程を事前相談で確認します。
経営事項審査を受けていますが、影響はありますか
経営事項審査を受けている場合は、建設業許可の承継に加えて、経営事項審査上の取扱いを確認する必要があります。大阪府・奈良県の手引きでは、事前に相談するよう案内されています。当事務所では、現在の受審状況や法人化の予定を伺い、行政庁への相談を含めて進めます。
申請の期限に間に合わない場合は、どうなりますか
予定した承継日に向けて認可申請の期限に間に合わない場合は、法人での新規申請を検討します。京都府の手引きでは、期限を過ぎると認可申請は受け付けられず、新規申請等による許可の空白期間が生じると説明しています。日程と契約予定を伺って進め方をご案内します。建設業の法人成りと建設業許可をご覧ください。
お問い合わせ
ご相談の際は、許可の内容と有効期限、会社設立の状況、事業譲渡の予定日、経営事項審査の受審状況をお知らせください。
行政書士事務所KEISOU(大阪市淀川区)が、状況を伺って進め方をご案内します。